夏の終り

バンバン点を取り合う猛打同志の戦いもいいけれど、今年の決勝は守りの野球だった。
夏の高校野球の話、である。
どちらも強豪常連校ではないし、どうなんだ?と思っていたが、シビれる守りを見せてもらい、感動した。
優勝した前橋育英のキャプテンは父親が監督で母親が野球部の寮母だと言う。
そのお母さんがインタビューで、決勝前日に息子からお父さんを日本一の監督に、お母さんを日本一の寮母にするとメールが来たとおっしゃっていた。
お母さんは「あなたの母親で良かった」と返信したそうだ。
泣けるではないか。
いい話だ。
でも私ならそこで「いやぁ、お母さんは松潤の母親になりたかったな」と返信してひと笑い取るが、一般的なちゃんとしたお母さんは笑いに走らない事を改めて知りました、はい。

今大会で、私のイチオシは準々決勝で惜しくも敗退した鳴門のピッチャー坂東君である。
どこがオシかと言うと、そりゃあもうあなた、顔ですよ、顔!
何と言うか、私は密かに彼を「ジャガイモ畑の中に咲いた一輪の赤いバラ」と呼んでいたのだが、本当に1人だけ違う生き物?というくらいの安定ぶりだった。
それにしても高校野球というのは、二年生ピッチャーだとか背の低い外野手だとか、そういうのはやたらと騒いで持ち上げるくせに、何でイケメンはチヤホヤしないのだろう?
坂東君はもっと騒がれてしかるぺきだったと思うんだが。

もう一つ特筆すべきは、常葉菊川のおしゃれトートバッグである。
今までの野球部バッグの概念を覆すおしゃれさで、私としては、あれを坂東君が持ってニッコリ微笑む映像が是非見たかった。

毎年、私の夏は高校野球の閉会式と共に終わる。
今年の夏は本当に暑い夏だった。
まだまだ残暑厳しい毎日だが、私の中ではもう秋が始まっている。





なーに言ってんだよ。
京都は今日も真夏日だよ。
暑いよ。
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球春

今年も春の甲子園が開幕した。
息子が高校野球を引退してから三年も経つのに、いまだ高校球児の姿を見るとあの頃の興奮や温度を思い出す。
しかしまぁ、日本という国は勝負事に悲壮感が漂っていけない。
お国柄なのだろうが、先だって三連覇を逃したWBCを見ていても、何が何でも勝たねばならぬ、それも先制して勝つのがベスト、先に一点でも取られたらもうピリピリムードで、出来るプレーも出来なくなるような…
あれ、「侍JAPAN」なんてネーミングが良くないんじゃなかろうか?
刀持った侍のシルエットを掲げてニコリともせず戦う姿は見ているこっちも疲れてしまう。
次からは野球帽斜めに被ってラジカセ肩に担いだYo-Yo系のシルエットで「ファンキージャパン」として挑んでみてはどうだろう?

全国の高校球児の皆さん、もちろん勝ちが全てではあるけれど、肩の力を抜いて、負けても誇りを持って、ここに来れなかった多くの仲間に思いを馳せて、明るく楽しく素晴らしいプレーを見せて下さい。





勝負事には無縁の癒し系猫です…

やっぱこれだね!

例年どこにも出かけない我が家の夏の楽しみは、言わずもがな、「夏の甲子園」である。
地方予選の決勝戦もCSでチェックして、いざ、甲子園へ、心は高校球児に負けてはいない。
今年、私が一番注目し、応援していたのは、滋賀県代表の北大津高校である。
全くのノーマークで、新聞で事前に話題に上る事もなかったので、1回戦は何の気なしに観ていて驚いた。
その強さったら!
ナニ?この打撃力!
あれよあれよと18安打の大勝利。
一人だけ妙にちいさなピッチャーがまた凄い!
上投げ、下投げ、横投げを飄々と使い分け(しかもそんなに深い意味があるわけでもない感じ)何と甲子園に来てから新ボールを開発したとかナメた事をシレっと言う、なかなかのツワモノだ。
本人は勿論、並々ならぬ努力をしてるんだろうけど、画面で見る限りは、何だかやる気があるんだかないんだか…みたいな、相手をイライラさせて翻弄するようなタイプで、私は好きだったなぁ。
もう一人、私のイチ押し選手は2回戦で股間に打球を受けたキャッチャーY君。
治療の為試合中断後、颯爽と現れ復帰したんだけれども、あれ?明らかにモッコリ度がアップしてない?腫れてるよね?ヤバいよね?とハラハラさせられた。
しかもすぐ後の打席で何と1塁にヘッドスライディング!
見てるこっちが痛かった…。
しかしこのY君、続く3回戦で4打点の大活躍。
ここでチームは惜しくも敗退するのだが、Y君のまさに「金」メダル級の働きは讃えたい。
北大津が負けてしまって、私の夏もそこで終わった感があったのだが、大会終了後の学生選抜チームに何とY君が選ばれたのは嬉しかった。
Y君、くれぐれも股間にだけは気を付けてね。
さて、上投げ下投げの小さなピッチャーはまだ2年生だ。
来年更なる魔球を開発してまた甲子園に戻って来て欲しい。
でも彼、もう野球はやりきったから次はサッカーだ!とか思ってそうでちょっと心配。
何だか今までにないカラーのチームで、何故マスコミが注目しないのか不思議なのだが、私は北大津の面々に島袋君の球を打たせてやりたかったなぁ。
案外いい試合をしたと思うのだが、いかがだろう。






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棒振り回して野蛮なスポーツにゃ。
母ちゃんはあんなモン見て何でいつも涙ぐんでるにゃ?
バカじゃないの?

球場にはこんなオヤジが結構いる。

今年もやって参りました。
夏の全国高校野球選手権地方大会!
あれからもう1年か…
まったく年月の過ぎ去るスピードの速い事よ!
今年の息子の高校は珍しくクジ運が良く、(過去3年間連続初戦で強豪と対戦)初戦は不戦勝、2回戦も楽勝、ついに昨日、3回戦を迎える事ができたのである。
暑い暑い猛暑の中、夫も私も、そして予備校で勉強に励まねばならぬはずの息子も、行ってきました応援に。
結果はなかなかよく頑張ったけど、力及ばず敗退、でもまぁ正直こんなもんかな…と言う感じでしたが、それにしても最後の夏、こんなに遅くまで野球ができて羨ましい限りですよ。
息子達は初戦敗退でしたからねー
この時期はもうとっくに受験勉強突入でしたよ。
ОB達も集まってヒリヒリに日焼けしながら大応援、去年は自分達がこうやって先輩に応援して貰って頑張ったんだよなーやっぱり野球っていいよなーと私も今年は余裕で日陰に陣取って観戦していると…



隣の席に見知らぬおじさんがやってきた。
おじさんはとても親しげに「ここの高校知ってるわ。○○(かなり詳しい地名)にあるやろ?わし、よう知ってんねん」と話しかけてきた。
私が油断して笑顔を向けると、おじさんは水を得た魚のように喋り出した。
「アンタ、息子出てるんか?」
「いえ、うちは去年のОBなんです」
「ふーん、ポジションどこやってん?」
「キャッチャーです」
「4番か?4番やろ?」(かなり興奮気味に)
「あ、はい。一応…」
「せやろ!そうやと思ったわ。大体わかるねん、わし。」
それからおじさんはキャッチャーがいかに大変かを延々語り出した。
「キャッチャーはな、頭も良うないとできへんねや。あんたとこの息子、ええ大学行ったやろ!」
「…いえ…浪人です」
「そんなはずない!」
いやいや、そんなはずないって…事実ですから。
「とにかくな、キャッチャーやっとったら大概の事はできるわ。間違いないわ。あんた、野球の9つのポジションで一番大事なんはどこや思う?」
「はぁ…キャッチャー…ですか?」
「ショートや」
えぇぇぇぇーーー!
今のは流れ的にキャッチャーでええやん!
まさかのショートにビックリやわ。

おじさんはそのあとも延々と独自の野球論をぶちかまし、去って行った。
特に試合を見てる風でもなかった。
でも。
地方の予選でも練習試合でも、野球が好きで好きで通い詰めるこんなおじさんに、今までも結構あちこちの球場で出会っている。
これもまた、野球っていいよなーと私に思わせるひとつの風物詩なのである。



勝ち進んでる全国の高校球児達よ、最後の夏に悔いを残さぬよう頑張って欲しい。









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去年の息子達。







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今年の姿。。
お前ら!あの爽やかさはどこへ行った??







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こちら留守番中の猫。
爽やかさが売り物のワタクシですが、さすがに暑いッス!
ダラリ~ン

最後の夏  ~こぼれ話

地方大会の予選は、地方テレビ局で夜中にちょっとサワリだけ放映されたりするのだが、息子達の試合もその夜紹介された。
実はうちの監督が今回の対戦校出身で、しかもその高校が過去に甲子園出場した時の主将がまさにうちの監督…と言う因縁もあり、地元では結構注目されていたのだ。
息子は放映を見る前から、「オレが逆転のホーム踏んだとこは絶対映るで!ガッツポーズしといたし!」と言っていたが、実際にその通り、その場面は放映…
ガッツポーズもまさかテレビを意識してのポーズだとは誰も思わないだろう、爽やか高校球児!みたいないい感じで映ってて、球場に来られなかった祖父祖母にもある意味孝行ができた。
家族でウケながら見ていた次の場面、試合後の控え室が映り、私は信じられないものを見た。
チームのみんなが泣いている。
息子も号泣しているのだ。
自慢じゃないが、うちの息子は案外冷血人間で、滅多な事では泣かない。
感動する映画を見て皆が泣いていても、「何で泣いてんの??」とポカンとしてるタイプなのだ。
当の息子はまさかそのシーンが撮られてたとは思ってなかったらしく、急に黙ってスッと部屋を出て行った。
翌朝、息子に「あんた、泣いてたやん」と明るく聞くと、「あぁ、アレ…Hが泣いとったから…」とぶっきらぼうに言った。
H君とは、今大会一度もグランドの土を踏む事のなかった、控えのキャッチャーである。



息子に大事な物を教えてくれた、野球と仲間に心から感謝したい。





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新聞社の記念撮影を横からパシャリ
みんな頼むからちゃんと前向いて!

最後の夏

17-10で負けた。
初戦敗退。
だが、選手達に悔いはない。
空中分解寸前だったチームは、最後の最後で、底力を見せてくれた。
殆んどの先発メンバーがヒットを放ち、逆転に次ぐ逆転、最後まで手に汗握る好ゲームだった。
相手チームの実力が上だっただけで、決して恥ずかしい内容ではなかったし、何よりも共に汗を流してきた3年生が、全員でチームをまとめてる事が伝わってくる素晴しい試合だった。
息子は4番・キャッチャーで出場、ヒットは1つだったが、良く頑張った。
たくさんの事を学んで、長い長い息子の野球人生が一旦幕を閉じる。
夕べ、色々な想いが頭を巡り、殆んど眠れなかった。
人は本当に感動すると言葉にならないのだと知った。
「なんも言えねぇ」の境地である。
今朝、もう着る事のない公式試合用ユニフォームを干していたら泣けてきた。
今日から朝練がないのに、なぜか早起きしてきた息子の顔は晴ればれしていた。
この分だと、もう懲り懲りだった野球が恋しくなるのにそう時間はかからないかも知れない。
世間様より一足先に、我が家の夏は終わった。
暑くて熱い、夏だった。




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よーし、よくやった!
ガッツポーズ!

開会式

明日はいよいよ夏の全国高校野球選手権、京都大会の開会式である。
お天気が心配だが、何とか午前中だけでももってくれて、行進が出来ると嬉しい。
高校野球の行進は独特のものがある。
毎年テレビで甲子園の開会式を見て、胸がいっぱいになる。
この子達は各地で一度も負けずにここまでやって来たのだ。
どんなに辛く苦しい練習の日々だった事だろう。
何度やめようと思っただろう。
チームであっても、孤独感や疎外感を感じた事もあっただろう。
反対に、チームだからこその連帯感や一体感もあっただろう。
どれも野球をやってたからこそ知り得た宝を抱えて、ここへやってきた選手達。
そしてまた、その日から、たった1校を除いて、全てのチームが負けて去って行く。
グランドの土を一度も踏むことなく終わる選手もいる。
地方大会の開会式であっても、それは同じで、開会式を皮切りに、1校を除いた全てのチームが去り、3年生の高校野球の日々が終わる。
昨日、息子が背番号を貰って帰って来た。
色々あったけど、最終的に息子が貰った番号は「2」だった。
今年は3年生全員が背番号を貰えたそうだ。
3年間が報われた瞬間である。
本当に良かった。
夕べ、ユニフォームに背番号を縫いつけながら、この作業を初めてする3年の親もいるんだと、気付いた。
それぞれの思いを胸に、明日は開会式に行ってみようと思う。
背番号をつけた3年生達が力強く行進するさまを、しっかり目に焼き付けておきたい。




最後の試合まで後3日…





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よし、いけ!
なんかコレ、くせぇ~!


お兄ちゃんの野球カバンと見事に一体化する猫。

壮行会

組み合わせ抽選会の日、朝から2試合観戦後、私たち保護者は学校の会議室で千羽鶴の仕上げ作業をしながら、キャプテンからの一報を待っていた。
「あーできれば○○(去年まで女子高)とか△△(今年初めて参加)とかと当たりたいよね~」
「DVD撮影も頼むのにボロ負けやったら恥ずかしいもんなー」
「とにかくひとつ勝ってくれたらええわ」
「そうそう、1勝でいいねん」
と、やたらと後ろ向き発言が相次ぐ。
仮にも、秋新チーム立ち上げの時にはベスト4を目標としてたチームなのに。
いつの間にか負けぐせがつき、まとまりもなくなり、誰かのエラーにフォローもなし、誰かのファインプレーに賛辞もなし、大人しく、監督の顔色ばかり伺うチームになってしまった。
最後まで「公式戦勝ちなし」はあまりにも可哀想なので、せめて1勝、そのためには安心して対戦できる、勝てそうな相手と当たる必要がある。
そこへキャプテンから電話が。
何と1回戦は強豪シード校だと言う。
終わったな。
引退のメドがついたわ。
残念だけど仕方ないし、と私達は卒部式の段取りなど話し合っていた。





次の日の練習試合。
何かがいつもと違っていた。
最初に点を取られるパターンは同じなのに、何かが違う。
終盤満塁にされてタイムをとり、内野手がマウンドに集まった時、気付いた。
みんな生き生きとしているのだ。
負けているのに諦めてないのだ。
結局逆転こそ出来なかったが、9回で同点に追いつき試合は終わった。
目標がハッキリした事で、皆の志気が高まっているのだ。
強豪校との初戦を、選手達は誰も恐れてはいなかった。
「かえって楽しみだ」
「向こうになめられてる分、付け込む隙があるはずだ」
「絶対勝ったる」





昨日、三年生にとって最後の練習試合を終え、夕方学校で壮行会が行われた。
選手全員が一人ひとり大会に向けての決意を語り、今までにない一体感を見せてくれた。
泣いても笑っても、最期の大会は目の前だ。
ならば笑ってる方がいい。
勝つことがどんなに難しいかこの子達は皆知っている。
でも今は、勝つ事を信じて、悔いのない夏を迎えて欲しい。




…最期の大会まで、あと1週間。





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ま、ガンバレば?
オレは寝る


言いたかった言葉

その日、彼はたまたま部活の朝練に出た。
彼の所属するクラブは、“気軽で楽しく”をモットーとし、朝練も自由参加で、彼は3年になるまで、滅多に参加した事はなかった。
その日は、ほんの気紛れで、いつもより2時間も早く家を出た。
早朝とは言え、7月の太陽はジリジリとアスファルトを焼き、自転車を漕ぎながら、彼は早くも自分の気紛れを後悔し始めていた。
途中、ふと見ると、同じ高校の、やはり朝練に向かうのであろう少年が、信号待ちをしていた。
大きなカバンを自転車カゴからはみ出させ、丸坊主のその少年は、明らかに野球部員に違いなかったが、見知った顔ではなく、少年は彼の方を見る事もなく、青信号で先に走り去った。
久しぶりの朝練は、ダラダラと喋っている方が長く、彼は他の仲間と共に、早々に練習を切り上げた。
校舎に向かう途中のグランドに、野球部がいた。
「あいつら毎日朝練してんの?」
彼は友人に聞いてみた。
「お前知らないの?もうすぐ夏大会の予選じゃん。野球部、1回戦で去年の準優勝校と当たるらしいぜ。あんなに練習してるけどさ、可哀想に、終わりだな。」
友人はそう言った。
彼は放課後、もう一度グランドに寄ってみた。
野球部は炎天下、必死に練習していた。
今朝会ったあの少年がいた。
ユニフォームをドロドロにして、大きな声で何かを叫びながら、少年はただひたすら、ボールを追っていた。
彼はそれから毎日、朝練に行くようになった。
野球部のあの少年とは、毎日同じ信号で出会う。
だが2人は、一度も口を利く事はなく、野球部は地区予選大会第1戦の日を迎えた。
翌日の新聞を開いて、彼は驚いた。
野球部は、去年準優勝の強豪校を破っていた。
1対1の延長10回、満塁1死後、サヨナラ打を放ったのは、あの少年だった。
彼は初めて、少年の名が、Wだと知る。
同じ高校の同級生の活躍に、彼は興奮した。
その日も彼は、朝早く家を出た。
朝練の為ではなく、Wに会う為だった。
Wに会って、言いたい言葉があった。
野球部は2回戦、3回戦とトントン拍子に勝ち進み、4回戦ではシード校相手に、コールド勝ちをおさめた。
Wは毎試合ヒットを打ち、勝ちに貢献していた。
毎朝彼は、今日こそ言おう、今日こそ言おう、とWを待った。
Wは普段と変わらぬ様子で、毎日朝練に向かう。
真っ黒に焼けた、眠たそうなその顔を見ると、彼は、気恥ずかしさも手伝って、声を掛ける事ができなかった。
いよいよ、野球部は準々決勝の日を迎えた。
彼はその日初めて、試合会場へ足を運んだ。
総勢200人以上の、生徒や卒業生がスタンドを埋め尽くしていた。
野球部の快進撃は、学校を1つにしていた。
その日の対戦相手は、優勝候補の高校だ。
試合は序盤に点を取られ、後半追い上げるも、残念ながら敗退した。
彼は泣いた。
感動して泣くのは、生まれて初めてだった。
回りの生徒達も皆、泣いていた。
その誰もが、誇らしげな顔をしているように、彼には思えた。
バスに乗り込む選手達を、大勢の生徒達が待っていた。
大拍手と、ねぎらいの声援の中、選手達が現れた。
彼は、迷うことなく、初めてWに声を掛けた。
驚いたように振り向くWに、彼は、ずっと言いたくて言えなかった言葉を、やっと言った。
「ナイスバッティング」
Wは照れたように笑って、「有難う」と帽子をとった。
たくさんの、見知らぬ人達の心に感動を残し、野球部3年生の夏が終わった。



これは息子達の地区予選、準々決勝敗退の後、実際に小耳にはさんだ実話に基づき、想像を膨らませて書いたお話です。
無名の公立校がベスト8に残った事は、みんなの士気を高め、翌日から、休む事無く、新チームで練習を開始した息子達の大きな励みとなってるようです。
今度こそグランドに立ちたいと、息子だけでなく、部員全員が思っているでしょう。
ちょっとだけ、甲子園が見えた今年の夏。
猛烈に暑かったけど、私にとっても楽しい思い出になりました。
手前味噌な長~い文章を読んで下さった方に感謝します。


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お母ちゃんが長い文章書いてる間にイタズライタズラ
この後クーラーのリモコンが落とされました(T_T)

高校野球

今年も夏の予選大会が各地で始まった。
京都大会は5日が開会式だ。
夏の大会に先立って、息子の学校では毎年、広島に遠征試合に行く。
その時点で、メンバーは25人に絞られる。
ベンチ入りは18人なので、この中から、更に7人が、最終的に落とされる事になる。
息子は1年の最初の大会から、ずっとベンチ入りしていたので、この遠征メンバーに選ばれた時は、当たり前のような顔をしていた。
ところが先日、正式にベンチ入り18人が発表され、息子は落ちた7人に入ってしまった。
その中には勿論、3年生もいる。
3年生にとっては、最後の大会だ。
休みなしで3年間、必死で練習して来た最後の夏である。
息子はまだ2年なので、また次がある。
だが、メンバーから外された3年生の夏は、ここで終わるのだ。
帰宅した息子は、自分が外れた事もショックだったろうが、外された先輩が泣いていた、とポツンと言った。
初めてスタンドから応援する息子は、この夏、多くの事を学ぶだろう。
昨日、息子達ベンチ外メンバーは、応援の練習に明け暮れたらしい。
グランドの選手とスタンドの選手が一丸となって、3年生の最後の夏を盛り上げていく。
予選抽選会も終わり、1試合目は6日に決まった。
今年もまた、高校球児の熱い夏がいよいよ幕を開ける。
野球
ガンバレ~

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プロフィール

raipi

Author:raipi
京都在住 ♀ A型 水瓶座

ライアン ♂ 2006年8月20日生

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