私が1階のリビングに居ると、2階から、ガラガラガッシャーンと言う大きな音が聞こえてきた。
平日の昼間である。
この時間、2階にいるのはライアンだけだ。
慌てて見に行くと、ライアンは何でもないような顔をして、床に寝そべっていた。
彼は最近、昼間はいつも、2階の夫の書斎の棚の上で寝ている事が多い。
見ると、棚の上にあったはずの入れ物が、下に落ちている。
思うに、この入れ物の上で寝ていて、寝返りと同時に、入れ物ごと落ちたか?
一応怪我がないか、くまなくチェックしてみる。
いつもなら、体を触るとすぐにケリが入って、噛み付きだすのに、やけにジッとしている。
まさか骨折でもしたか?と不安になるが、いや待てよ。
仮にも猫だ。
猫がたかが棚から落ちたくらい、大した事はないだろう。
私はまだジッとしてるライアンに、「ちょっと歩いてみぃ!」と促した。
ライアンはそれでも動こうとしない。
どこを触っても、痛がる様子はないし、訝っていると、暫くしてようやく、ピョコっと起きて去って行った。
ん?
もしかして?
腰が抜けてた??
オイオイ、それでいいのか!
今朝、また同じ場所の同じ入れ物の上で寝ているライアンを見た。
学習能力とは無縁のようだ。
本当に、それでいいのか、ライアン!

Rさん、2歳、男性の証言
棚から落ちて腰が抜けた?
そんな猫おらんやろ~
アハ、アハハ…
