そいつは音もなく、私の背後に迫っていた。
そういえば、最近私の友人が何人か、ヤツの犠牲になっている。
ある者は、確かにコーヒーを入れにキッチンへ立ったはずなのに、なぜか体が椅子に残ったままだったと言い、またある者は、一日中床を這いずって移動せざるを得なかったと言う。
そう、ヤツの名は、“ぎっくり腰”…
それは“老眼”と共に、誰もが抗うとこのできない、老化への登竜門。
ヤツは本当に突然やって来た。
私の場合、トイレで座ってて、立った瞬間に来た。
何にもしちゃいない。
座って立っただけである。
情けないやら、悲しいやらで泣く泣く近所に最近出来た、整骨院の門を叩く。
病院内は予想通り、お年寄りでいっぱいだった。
ついに私も仲間入りだ。
腰を曲げてヨタヨタ歩く姿はもう、誰が見ても立派なお年寄りだろう。
問診で、先生に「何にもしてないんですよ。座って立っただけなんです」と訴えてみたが、先生は一言、「そんなもんです」と言っただけで、「まだ若いのにねぇ」とは言ってくれなかった。
診察台に案内され、横たわるにも一苦労である。
「アイタタ…」と必死で横になると、お決まりの「まずは電気を当てましょう」ときた。
この「電気を当てる」と言うのは、私の中では何かライト的な物を照射するイメージだったのだが、違うんですね。
パットみたいなのを何箇所かに当てて、スイッチオンで、ビクンビクンとまさに電流が患部を駆け巡り
、「あ、これお腹に当てたら絶対痩せる」って感じ。
結構ビリビリくるのだが、刺激が強いほどお得な気がして、「痛かったら言ってください」と言われても、「大丈夫です」の一点張りで耐えてみた。
「ではもっと電流上げていきます」
ウィーン、ビクンビクン!痛って~!
電気が終わると、先生がマッサージをしてくれるのだが、これがまた痛い。
患部周りは適度に気持ちいいのに、なぜかお尻の辺りをグイグイと親の敵のように押され、痛いのなんのって…
そして実はここからが、表題の「不思議体験」なのだが、そこの病院では治療の最後にウォーターベッドに乗るのである。
これが何とも言えない、ただ寝転んだだけでもプニュプニュと小舟気分で一体何なんだ?と訝しく思ってると「では、始めます。」と先生がスイッチを入れる。
するとウォーターベッドのウォーターが足元からウニウニとうごめき出し、水のマッサージが始まったではないか。
体はユラユラと揺られ、水は足から肩まで全身を揉み解しながらざわめき、だんだんちょっとした嵐の中の小舟状態になってきて、もう気持ち良いんだか悪いんだかもわからなくなって、なすがままの私。
怒涛の何分間かが過ぎ、嵐が去った後、私は口をあんぐり開けたまま、軽い船酔い状態で帰路についた。
本当に今までの人生で全く体験した事のない感覚だった。
だが、家に帰り暫くして、私は気付くのだ。
腰が随分楽になっている!
そしてまたすぐにでもあのウォーターベッドに乗りたい自分がいる。
恐るべし、ウォーターベッド療法!
通い始めて5日目なのだが、もうかなり良くなってるにも関わらず、今日も今から病院へ行く予定である。
ちなみに治療費は1回500円。
ウォーターベッドに乗っても乗らなくても値段は同じである。
実は通い始めの2日間はあまりに腰が痛かったので、ウォーターベッドに乗せてもらえなかった。
3日目にこの「不思議体験」を初めてして、若かったら絶対知りえない貴重な体験だと、「年をとるのも悪くない」と言う、プラス思考が芽生えてきた。
決して値段が同じと知り、2日分の損を取り戻そうとして、通ってるわけじゃありませんからね。
じゃ、今日も元気に、行ってきます!
こうやって伸びて曲がって寝ると、腰を痛めにゃいです。
ムニャムニャ… 今日はもう1つ、話題が!
先日
uraraさんから、ステキなプレゼントが届きました~
抽選にもれたのに、残念賞を送ってくださったのです。
可愛いでしょう~?
これ最初箸置きだと思ってました~
こうやってお座りして飾れるんですね~
でもこの後、チェックマン登場で下に落とされる危険がでてきたので、一旦しまいました。
どこに飾れば安全か??
そしてそして、このうららちゃんのポストカード!
超ラブリーでしょ?
今までブロ友さんから頂いた愛猫カードは大事に保管し、私の自慢のコレクションとさせて頂いております~
uraraさん、本当にどうも有難うございました。