歳をとって随分トイレが近くなった。
昔は買い物に出掛けても帰宅するまでトイレになぞ行かなかったのに、今は目的地に着いたらまずトイレ、買い物の途中でまたトイレ、帰りの電車に乗る前に、も一度トイレ…
この症状は一般的なものらしいので、特に気にはしていないが、やはり心のどこかでは、あー私もお年寄りへの階段を着実に上がってるよな…と暗くなり、密かに大好きなコーヒーを控えてみたりする。
しかし。
この症状の名を知って、暗い気持ちは一気に晴れた。
その名は「過活動膀胱」
「過活動」ですよ。
どこもかしこも退化する一方の我が身なのに、膀胱だけは活発に活動してるわけですよ。
これが「弛緩性膀胱」だとか、「尿漏れ待ち膀胱」だとか、そんなネーミングだったなら、病人は益々落ち込み、治るものも治りはしない。
素晴らしいじゃないか。
「過活動膀胱」!
とかく活動的な事全般が苦手な私の膀胱がまさかの体育系だったわけである。
いっそもう一歩踏み込んで、「モァ アクティブ ザ BO☆KO」にしたらどうだろう?
「ちょっとトイレ行って来るわ」「お、トメさん今日五回目だね。アクティブだね~」
「おや、私なんて夜中に三回だよ。」
「ヨネさんはBO☆KOクィーンだね」
なんてあちこちで、膀胱自慢に花が咲くと何だか楽しい。

およそアクティブとは無縁の猫
トイレは一日二回にゃん…