布団から出るのは辛いが、娘のお弁当を作るため6時には起きなければならない。
老体にムチ打ち、ガバッと起きてそのまま掛け布団を二つ折りにして階下に降りる。
ライアンは毎晩私のベッドの布団の上で寝てるので、朝は二つ折りにされた布団に挟まれたまままだ寝ている。
お弁当作りが終わり、夫も娘もバタバタ出て行き、掃除洗濯も済みホッと一息ついた時もまだ寝ている。
買い物に出掛け、一人でテレビを見ながらお昼ご飯を食べる頃もまだまだ寝ている。
この頃になると、そろそろ心配になってくる。
もしかして布団に挟まったまま窒息してるんじゃないか?
慌てて二階に見に行って、そっと布団の間に顔を突っ込むと、フニャフニャと寝ぼけまなこで大アクビのライアンがいる。
こう長時間生暖かい生き物が布団に挟まれていると、そりゃあもうそこは暖かくて、ちょっと湿り気さえ帯び、若干匂う気がしないでもない。
しかし、いきなり寝床に顔を突っ込まれても安心しきって寝息を立てている可愛い猫のため、私は今日もホームレス臭漂う自分の布団を干す事ができずにいる。

覗かないで下さい…