しかも「チーフ採用」ってちょっと自慢げに。
それがそのぉ…
そもそも店舗オープンは当初10月のはずだったのに、なんだかんだで延び延びに延びて、結局年明けオープンになってしまったらしく、その説明会のため、先日私たちパートメンバーが招集された。
集まった顔ぶれをちらっと確認したところ、私を含めほぼ全員が「おばさん」である。
若者ゼロ。
しかも「ただのおばさん」ではない。
「ものすごくおばさん」だ。
まぁ、若者にこき使われるのは本意ではないので、それは別に良いんだけど、この年配メンバーの中でチーフってのはやりにくいよなぁ、私以外のあと二人のチーフはどの人なんだろうなぁ、などと思いながら座っていると、説明会の最後、いよいよ「皆さんの先頭に立つチーフの方を紹介」コーナーがやってきた。
いいわよ、いつでもОK、背筋を伸ばし「ただいまご紹介に与りました…」と口の中で練習していると、あれ?
いつまでたっても私の名前が呼ばれない。
ふと見るとすでに前に3人立って挨拶してるではないか。
おいおい、ちょっと待ってくれ。
私は?
忘れられてる?
焦る私の事なんかお構いなしに、会はお開きとなり、皆ぞろぞろと席を立ち帰り始める。
うそー!
ここで黙って帰ったら女がすたる!
ちょっと涙目になりながら思い切って主催者に詰め寄る。
「あのー、私、チーフお願いしますって何度も言われてやっとの思いで決心してきたんですけど、どーゆー事なんでしょうか?」
「あ、あなたね、あなた、ご主人の扶養の枠超えたくないって言ってたでしょ。チーフだと超えるから。アハハ」
あ、そーゆー事。
いや確かに扶養枠超えたら困るからそう言ったけどもさ、それでも何とか計算しますのでって食い下がったのはそっちじゃん。
要するにそんなめんどくさい事言わず喜んでやりますって人が後から現れたって事でしょ?
お払い箱ってことだよね?
始まる前からクビって事だよね?
あーそーかいそーかい。
いいよ別に。
それはいいんだよ。
ただ…
みんなに「チーフって呼んでよね」って言っちゃったのよ!
どーしてくれんの?
かっこ悪!
あー言わなきゃ良かった。
自分の言葉に後悔するのはどっかの法務大臣も私も同じ。
さっきも「チーフ!仕事どうですか?」なんてメールが友達からきた。
言えないよ。
今更、実はさ、始まる前からクビになってさ…なんて恥ずかしくって言えないよーー
ここは「は?チーフ?何それ?そんな事言った覚えないけど?」とすっとぼけるか、はたまた「このたびのヒラ降格におきましては、誠に遺憾であります」とお茶を濁すか…
晴れてパートデビューの日まで、私の苦悩は続くのであった。

チラッ

うわっ!ちょっと奥さん!あの人チーフだって威張ってたのにもうクビなんだって!
恥ずかしいよねー
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