懺悔の日々

ライアンはぼんやりしていてどこか抜けてるところがあって、だから究極の怖がりの割には新猫に案外簡単に馴染んで…
そんな風に思っていた。
実際、一緒に遊んだりする事はなくとも、餌タイムは一緒だったし、寝るのも側で寝たりしていた。
やっぱりライアンは何だかんだ言ってもお坊っちゃまだよね~などと、呑気な事も言っていたのだ。私は。
2月の最終土曜日、朝はいつも通り怒りながらも皆と一緒に餌を食べ、リビングで揃って寝ていたので、そのまま夕方まで出掛け、帰ってみるとリビングにはトリュタルしかいない。
ライアンは二階で寝るのがいつもの事なので、私は見に行きもせず、トリュタルに餌をやり、下からライアンを呼んでみたが、ライアンは来ず、そんな事は今までだっていくらでもあったから特に気にもせず、テレビを見て笑っていたのだ。
就寝時、二階に上がると、ライアンはいつものように私のベッドの上には居たが、明らかにいつもと様子が違った。
全身から構ってくれるな、触ってくれるな、というオーラを出し、じっと座って動かない。
そのまま布団を掛けてやり、今日はトリュタルから切り離さねばと、寝室を外からは開かないように細工して、一晩様子を見た。
翌朝もライアンは全く動かない。
餌も水も一切口をつけず、毛並みもボサボサになっている。
しかし今日は日曜日だ。
子供が小さいときも、なぜかいつも病院が休みの日に限って熱を出していたものだが、猫達もなぜこうも休みの日に具合が悪くなるのだろう。
ライアンはただでさえ病院など幼少期以来一度も行ってないのに、車で遠い休日病院なと連れて行きたくない。
何とか水だけでも飲んでくれないものかと、口元を濡らしてやっても嫌がるばかりだ。
ダメ元でササミを買ってきて茹でて、その茹で汁をやってみると、ピチャピチャと少し舐めた。
もしやと思い、大好物のとりけずりをやるとムシャムシャと少し食べた。
これで持ち直して明日の朝にはケロッと元気になるんじゃないかと虫の良い事を期待して、その日も昨日と同じように眠る。
そして、月曜日。
今日は娘の高校の卒業式である。
出席したいのはやまやまだったが、ライアンは朝食べたササミの身を茹で汁と共に全部吐き、またジッとうずくまる。
夫が仕事でとうしても今日は休めないので、卒業式は諦め、朝一番で病院に連れて行く。
キャリーバッグに入るのも久しぶりなライアンは不安そうに大人しくしていたが、診察台に出すや否や、凶暴な生き物に変貌し、先生もいつもの看護師さんだけでは無理と判断、急遽もう一人医師(先生の奥さん)を自宅から呼び寄せ、血液検査にも一苦労である。
カラーをつけられ、3人がかりで押さえつけられ、注射針を突き立てられ、狂ったように鳴き叫ぶライアンが可哀想で可哀想で私は何もできずただ涙ぐむしかない。
検査の結果が出るまでライアンと二人きりで診察室に残されたのだが、ずっと低く唸りながらブルブル震えているライアンの瞳に私は映っていない。
結果は、脂肪肝の疑いが濃厚。
猫は痩せると脂肪肝になる。
ライアンは6キロあった体重が知らぬ間に4.8キロになっていた。
トリュタルが来てから、食べる量が減ったのは確かだが、それでもそこそこ食べていたし、全く何も気づかなかった。
ライアンはストレスで徐々に体重が落ち、肝臓に負担がきていたのだ。
トリュタルがきてから既に3カ月。
この間ライアンは体に変調をきたすほど、辛く悲しい思いをしていたのだ。
気付かなかった。
私は何も気付いてなかった。
飼い主として失格である。
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プロフィール

raipi

Author:raipi
京都在住 ♀ A型 水瓶座

ライアン ♂ 2006年8月20日生

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